少年事件:家庭裁判所送致されたら

2019-11-16

少年事件:家庭裁判所送致されたら

少年事件として家庭裁判所送致された後の流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県加東市に住むAさんは、乾燥大麻を所持した疑いで兵庫県加東警察署に逮捕されました。
10日の勾留の後に、神戸家庭裁判所姫路支部送致されました。
Aさんの両親は、逮捕の連絡を受けてすぐに少年事件に精通する弁護士に弁護を依頼しており、家庭裁判所送致後も同弁護士に付添人として動いてもらうよう頼んでいます。
(フィクションです)

捜査機関は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑がある場合、および犯罪の嫌疑が認められない場合であっても、家庭裁判所の審判に付すべき事由がある場合は、すべての事件を管轄の家庭裁判所送致しなければなりません。
これを「全件送致主義」と呼び、少年保護の専門機関である家庭裁判所に、少年に対して如何なる処遇が適当であるかの判断をゆだねるものです。
少年事件では、成人の刑事事件における起訴猶予や微罪処分のような捜査機関で事件が終了するといったことはありません。

被疑者段階で逮捕・勾留されている少年が家庭裁判所送致されると、家庭裁判所は、裁判所に到着したときから24時間以内に、「観護措置」をとるか否かを決定します。

観護措置について

「観護措置」は、家庭裁判所が調査・審判を行うため、少年の心情の安定を図りながら、その身柄を保全するとともに、緊急に少年の保護が必要である場合に、終局決定に至るまでの間、暫定的に少年を保護する措置です。
観護措置には、家庭裁判所調査官の観護に付する措置(在宅観護)と、少年鑑別所に送致する措置(収容観護)の2種類がありますが、実務上前者はほとんど活用されていません。
被疑者段階で身体拘束を受けた少年については、家庭裁判所送致後も引き続き少年鑑別所に収容する観護措置がとられることが多くなっています。

調査について

家庭裁判所では、審判に付すべき少年について、事件の調査が行われます。
実施される調査には、非行事実の存否等に関する調査(法的調査)と要保護性に関する調査(社会調査)とがあります。
社会調査は、家庭裁判所の調査官によって行われます。
調査官は、少年や少年の保護者と面会したり、学校に文書等で照会を行う等して調査を行います。
調査官は、実施した調査の結果とそれに基づく処遇意見をまとめた少年調査票を作成し、裁判官に提出します。
調査官の意見は、裁判官が少年に対する処分を決定する際に参考にされるため、最終的な処遇に大きく影響します。

審判について

家庭裁判所は、調査の結果、審判を開始するのが相当であると認めるときには、審判開始決定をしなければなりません。
観護措置がとられている事件については、調査官に対する調査命令と審判開始決定が同時になされ、審判期日が指定されるのが実務上の運営となっています。
審判開始決定がなされると、審判期日が指定されます。
審判には、裁判官、書記官、調査官、少年本人、少年の保護者、付添人が出席します。
審判では、非行事実についての審理が行われた後に、要保護性の審理が行われます。
続いて、調査官・付添人の処遇意見の陳述が行われ、少年の意見陳述が続きます。
最後に、裁判官より決定が言い渡されます。
審判にかかる時間は、非行事実に争いがなく、1回の審判で決定まで言い渡す事件の場合、40~50分程度となります。

少年事件は、成人の刑事事件とは異なる手続に基づいて処理されるため、少年事件についての相談・依頼は、少年事件に精通する弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
お子様が事件を起こし、対応にお困りであれば、弊所の弁護士にご相談ください。
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